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【2024年/令和6年】ものづくり補助金は個人事業主でも申請できる!申請方法や採択を受けるポイントを徹底解説
【2024年/令和6年】ものづくり補助金は個人事業主でも申請できる!申請方法や採択を受けるポイントを徹底解説
補助金
2024.06.20
ものづくり補助金
個人事業主
申請方法
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「ものづくり補助金って、個人事業主でも応募できる?」

「どうすれば採択されるか知りたい」

こんな疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。

ものづくり補助金は、革新的な製品開発や生産プロセスの改善を目的として設けられていますが、申請にあたってはいくつかのハードルがあります。

採択されるためには、正しい申請方法を把握し、事業計画書の的確な作成方法をマスターすることが必要です。

本記事では、ものづくり補助金の概要から個人事業主が直面しがちな課題、そして採択されるための具体的な戦略まで幅広く解説します。

ものづくり補助金の申請を検討している個人事業主の方は、ぜひ最後までご覧ください。

ものづくり補助金とは?

ものづくり補助金は、中小企業や小規模事業者の生産性を高め、経済を活性化させる目的で国から提供される財政支援です。

この補助金は「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」とも称され、新製品やサービスの開発・生産プロセスの改善・設備投資を支援します。

補助金は「省力化(オーダーメイド)枠」「製品・サービス高付加価値化枠」「グローバル枠」に分類されそれぞれが特定の目的に応じた支援をおこなうのです。


省力化(オーダーメイド)枠は、会社がもっと効率的に物を作れるように、機械を買ったり、新しいシステムを導入するための補助金です。

補助率は最大2/3が設定され、補助上限は通常750万円~8,000万円ですが、賃上げを大幅に実施する事業者は最大1億円まで補助が受けられます。

また製品・サービス高付加価値化枠は、市場への新たな革新的アイデアの投入を目指す研究開発や設備投資を後押しし、最大2,500万円の補助を提供しています。

そしてグローバル枠では、最大3,000万円の支援を受けることが可能で、海外展開を計画する事業が対象です。

ものづくり補助金を利用することで、中小企業や小規模事業者・個人事業主でも成長の機会をつかめます。

生産性向上を図る事業であれば業種を問わず広く申請のチャンスがあり、個人事業主も条件を満たすことで応募可能です。

ものづくり補助金は個人事業主でも申請できる

ものづくり補助金は、業種や規模に関わらず個人事業主の申請も可能です。

個人事業主でも要件を満たしていれば、設備投資や研究開発・市場開拓などに必要な資金を補助金から調達できます。

ただし申請要件は個人事業主には難しいものもあるため、以降で詳しく解説していきます。

ものづくり補助金の申請要件とは?

ものづくり補助金は、中小企業や小規模事業者が革新的な開発や生産プロセスを改善し、経済活性化に貢献できるよう支援する補助金です。

この補助金を申請するには、以下の要件を満たす必要があります。

・中小企業者であること
・設備投資をおこなって革新的な開発・製造や生産プロセスの改善を行うこと
・その事業が生産性の向上に寄与するものであること
・従業員の賃金が上昇していること

中小企業基本法によれば、製造業は常勤従業員数300人以下、卸売業・サービス業の場合は100人以下の事業者が中小企業者です。

資本金の額や業種によって定義が異なるため、中小企業庁のガイドラインで確認しましょう。

またものづくり補助金は、新しい技術やアイデアを活用して製品を開発したり、生産効率を高める設備投資をおこなう事業に対して支給されます。

例えば、デジタル技術を活用したオーダーメイド設備の導入や環境に優しい製造方法への変更などが含まれます。

申請する事業計画は、生産性の向上を明確に目指すものでなければなりません。

品質の向上やコスト削減・省エネルギー化・作業時間の短縮など、プロジェクトの成果が期待されるのです。

さらにものづくり補助金は、事業の成長とともに従業員の賃金も向上することを目標としています。

そのため、過去から現在にかけて従業員の賃金が上昇していることが必要となります。

これらの要件を満たすことで、中小企業や小規模事業者はものづくり補助金を利用できるでしょう。

具体的な公募要領や詳細情報は、中小企業庁の公式サイトでご確認してください。

公募要領はこちら

ものづくり補助金は個人事業主だと採択されにくい?

ものづくり補助金は個人事業主にとって採択ハードルが高く、その理由は技術力や体制、財務状況からくるといわれています。

そのため、応募時には最新の公募要領を確認するようにしましょう。

以降では個人事業主が採択されにくい理由を採択率の実績と合わせて紹介していきます。


【参考】ものづくり補助金総合サイト

1.技術面

公募要領によると、ものづくり補助金の技術面では、革新性や課題解決の明確さが審査されます。

・革新的な開発の新製品・新サービスであるか
・開発における課題が明確になっているか
・補助事業の目標を明確に設定しているか
・課題解決の方法が明確・妥当で優位性が見込まれるか
・技術遂行のための技術的能力が備わっているか

【引用】公募要領(18次締切分)

上記のように具体的な審査基準が設定されており、個人事業主にとって、これらの要件は高いハードルとなります。

特に、先進的な技術やサービスを提案できても、それを実現するための技術力や設備が十分でない場合、厳しい評価を受ける可能性があるでしょう。

2.事業実施のための社内外の体制

ものづくり補助金の公募要領では「事業実施のための社内外の体制」が重要な評価ポイントとなっています。

具体的には「人材」「事務処理能力」「専門的知見」が審査される要素として挙げられており、個人事業主の場合、これらを満たす体制を整えることは大きな課題となります。

事業成功には設備投資だけでなく、それを支える十分な社内体制が求められるので、人材や事務処理能力に関して充実した体制を有する大企業と比較して不利になりがちです。

他にも事業化面より下記の内容が評価されています。

・事業化の方法スケジュール等が具体的か
・製品サービスの市場性があるか
・企業の収益性・生産性は向上するか

【引用】公募要領(18次締切分)

このような体制整備の評価ポイントは、補助金獲得の重要な判断基準であり、個人事業主にとってハードルになっているのです。

3.財務状況

ものづくり補助金の審査において「財政・資金面」も判断基準の一つです。

公募要領には「最近の財務状況など」が下記のように明記されています。

・金融機関等からの十分な資金の調達が見込まれるか

【引用】公募要領(18次締切分)

特に、補助金の支払いが「補助事業終了後」となるため、事前の自己資金や融資による資金調達が必要です。


しかし、個人事業主は財務状況が厳しいこともあり、資金調達が困難な傾向にあるため、この部分で不利になる可能性が高いです。


金融機関からの融資の見込みも審査の大きなポイントであり、資金繰りが厳しい個人事業主は評価を得るのが厳しい現実があります。

採択率の実績

ものづくり補助金に関する個人事業主の採択率についてはさまざまな意見があります。

第7次公募のデータを分析すると、従業員数が0~5人に属する事業者、主に個人事業主が含まれるグループの採択率は44%となっています。

これは、従業員数が増加するにつれて採択率が上昇する傾向にある中で最低の値です。

さらに、最新の公募データによると、採択された事業者のうち個人事業主の割合はわずか13.8%でした。

申請の数自体が少ない可能性も考慮に入れますが、データによると個人事業主の採択率が最も低いことは明らかといえるでしょう。

【参考】ものづくり補助金総合サイト

採択されるために抑えるべきポイントとは?

ものづくり補助金に採択されるためには、事業計画書の作り込みが最も重要です。

また、加点項目や要件の理解もしっかりと押さえておくことが求められるでしょう。

これらの抑えるべきポイントについて、以下で詳しく説明します。

1.事業計画書の内容

事業計画書の質は補助金の採択に関わるほど重要です。

外部の専門家にも理解できるよう、事業の目的、強み、魅力を明確に示す必要があります。

具体的な数字を用いてニーズの存在を示し、事業の課題や現状分析、必要設備や資金計画も詳細に記載したものが望ましいです。

また事業計画書は、すべてをA4サイズ10ページ以内で簡潔にまとめなければならないため、冗長表現をさけて要点を整理して記入するようにしましょう。

2.要件と加点項目を理解する

ものづくり補助金の審査では、技術面・事業化面・政策面の3つが主要なポイントです。

具体的には、革新性・事業遂行体制・地域貢献の観点から評価されます。

また、成長性加点(経営革新計画承認事業者)・政策加点(創業5年以内の事業者など)・災害等加点(事業継続力強化計画認定事業者・、賃上げ加点(賃上げ誓約書提出事業者)といった加点項目も存在します。

3つの審査ポイントと加点項目をしっかりと理解し、申請書に適切に反映させることが、補助金を獲得するためのポイントといえるでしょう。

詳細に要件を把握し、該当する加点項目を漏れなく記載することが重要です。

3.事業実施体制

事業実施体制の整備は、ものづくり補助金の採択に必要です。

特に個人事業主は、個人または少人数の従業員のみで働いているため、社内外の協力体制を構築することが求められます。

資金計画や適切な人員・場所の確保が重要となり、外注利用も含めた柔軟な体制構築が必要です。

事業計画書には、実施体制の具体的な計画を明確に記載し、事業の実効性があることをアピールすることが審査上のポイントになります。

4.財政面

ものづくり補助金の振り込みは事業終了後なので、個人事業主は資金計画を綿密に立てる必要があります。

なぜなら、個人事業主は中小企業よりも財務状況が厳しい傾向にあるからです。


自己資金の準備及び必要に応じて金融機関からの借り入れを検討し、事業期間中も資金繰りに困らない体制を整えなくてはなりません。


事業の初期段階での自己資金投入は必須であり、補助金の受領前に必要な資金を確保しておくことが、事業成功の秘訣といえるでしょう。

採択された事例の紹介

ものづくり補助金は個人事業主でも受け取れる補助金です。

ここではものづくり補助金を活用し、ビジネスの革新を実現した事例を紹介します。

各事業者が採択されるために実施されたことを参考に取り組んでみてください。

1.パン屋が個包装を自動で行う機会を導入

福島県の近藤パン店では、ものづくり補助金を活用して製造ラインを整備し、パンの品質安定と生産性向上を実現しました。


発酵と焼成の工程で発生する不均一化の課題に対応するため、均一な加湿が可能な大型ホイロとパンの焼き加減を均一にするオーブンを導入。

結果、従来の約80分かかっていた発酵時間が約35分に短縮され、均等に発酵された生地を用いることができるようになりました。

また、新しいオーブンによって焼きムラが解消され、一貫して高品質なパンを生産できる体制が整ったのです。

これにより製造ロスを大幅に削減し、安定した品質のパンを定量生産できるようになりました。

設備導入後は生産効率が向上し、新規受注の見込みも拡大しています。

【参考】ものづくり補助金総合サイト

2.歯科医院がCTを導入

茨城県のスケガワ歯科医院は、ものづくり補助金を用いて3D-CAD/CAMシステムを導入し、革新的なインプラント治療を実現しました。

3D-CAD/CAMシステムであるセレックシステムの技術により、CT画像からジルコニア素材を精密に削り出し、変形しない高品質な補綴物(詰め物)の院内製作が可能になりました。

スタッフ全員が講習を受け、インレーからクラウン・ブリッジまでの製造技術を習得。

補綴物(詰め物)の院内製作ができるようになったことで、治療の精度とスピードが向上し、患者の負担軽減と満足度向上に繋がりました。

ものづくり補助金を活用したこの取り組みは医療業界における優れた事例です。

【参考】ものづくり補助金総合サイト

その他の事例

ものづくり補助金を活用した事例は他にもたくさんあります。

個人事業主でも事業実施体制や資金計画があれば採択される可能性があるため、以下のサイトからも成功事例を参考にしてみてください。
【成功事例】ものづくり補助金総合サイト

まとめ

ものづくり補助金は、技術革新や事業効率化を目指す個人事業主にとっても貴重な支援策です。

申請要件を満たし、採択のためのポイントを抑えることで対策を講じることができます。

採択されるためには、事業計画書を作りこむことや体制の整備・資金計画を立てるなど要件を理解することが大切です。

採択された成功事例から学び、自身の事業計画に活かしていきましょう。

ものづくり補助金をうまく活用して、さらなる発展を目指してください。

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