IT導入補助金2024では、ECサイトの制作は対象にならないという表記があります。
しかし、受発注システムや、会計ソフトは対象となっており迷ってしまいますよね。
IT導入補助金の制度が変更され、ECサイト制作の補助金適用可否が注目されています。
IT導入補助金は、中小企業や小規模事業者がITツールを導入する際の経費の一部を支援する制度で、適用を受けるには要件を満たす必要があります。
2024年度からの大きな変更として、ECサイト制作が補助対象外になった点があります。
そこで今回は、以下の内容について詳しく解説します。
この記事を通じて、2024年のIT導入補助金の概要と、ECサイトが補助対象になるかどうかが理解できます。
ECサイト制作時に補助金を活用したい方は、ぜひ最後までご覧ください。
IT導入補助金は、中小企業や小規模事業者の労働生産性向上を目的とし、業務効率化やデジタル変革(DX)などに必要なITツールの導入を支援する補助金です。
対象となるITツールは、事務局による事前審査を経て、補助金の公式ホームページに公開(登録)されたものに限られます。
この補助金では、相談対応のサポート費用、クラウドサービスの利用料なども補助対象です。
申請者は、IT導入補助金事務局に登録されている「IT導入支援事業者」とのパートナーシップを組んで申請をおこなう必要があります。
2024年度のIT導入補助金では、「デジタル化基盤導入枠」が廃止され、通常枠、セキュリティ対策推進枠、インボイス対応枠(インボイス対応類型・電子取引類型)、及び複数社連携IT導入枠へと改編されました。
【引用】IT導入補助金
ECサイトは「Amazon.co.jp」や「楽天市場」のような大規模なモール型ECと「BASE」や「カラーミーショップ」のように手軽に開始できる独自EC系サービスに大別されます。
モール型ECは、広範囲の商品を提供するため運営費用がかかりますが、大量の商品の販売が期待できます。
一方で独自EC系サービスは低コストで始められることが魅力で、無料や月額定額制のサービスが多いため、初期費用や運営費の負担が軽いです。
さらに、EC運営に特化したCMS(コンテンツマネジメントシステム)を使用することで、効率的にECサイトを構築・運営することも可能です。
ECサイトの基本機能には、商品の登録、販売と決済機能、配送システムとの連携が含まれ、これによりオンラインでスムーズに商品を販売できます。
2023年からのIT導入補助金における変更点には、EC機能を持つソフトウェアが補助対象から除外されています。
さらに、2023年に提供されていた「デジタル化基盤導入枠」が廃止され、これによりECサイトの構築支援が対象外になっているのです。
デジタル化基盤導入枠では、会計、受発注、決済、およびECソフトウェアの経費の一部が補助の対象となります。
この枠の廃止に伴い、新しく設けられた「インボイス枠」は、企業のインボイス対応システム導入を支援することを目的としています。
【引用】IT導入補助金2023デジタル化基盤導入枠
ECサイトが対象となる補助金を一覧でまとめました。
実例とあわせて参考にしてください。
補助金の種類 | 事業再構築補助金 | 小規模事業者持続化補助金 | ものづくり補助金 |
対象 | ・中小企業 ・中堅企業 | ・小規模事業者 (会社及び営利法人・個人事業主・特定非営利活動法人) | ・中小企業 ・小規模事業者 (個人事業主・特定非営利活動法人・社会福祉法人) |
補助金額 | 最大7,000万円 | 最大50万円 | 最大1,250万円 |
新規構築か、 リニューアルか | 事業再構築の類型に準ずる | 新規構築・リニューアル | 特記なし |
申請先 | 事業再生構築補助金事務局 | 小規模事業者持続化補助金事務局 | ものづくり補助金事務局 |
補助金支給日 | 事業実績報告(交付決定日から12ヶ月以内)と補助金額の確定後 | 事業実績報告と補助金額の確定後(請求から数週間程度) | 事業実績報告から1ヶ月程度 |
補助率 | 最大1/3 | 最大2/3(ウェブサイト関連費は補助金総額の1/4) | 最大1/2(小規模事業者などは2/3) |
以下は、ECサイトがものづくり補助金に採択された実例です。
【引用】採択結果|ものづくり補助事業公式ホームページ ものづくり補助金総合サイト
本記事では、ECサイト制作にIT導入補助金が使えるかどうかを解説しました。
2023年に提供されていた「デジタル化基盤導入枠」が廃止されたことにより、IT導入補助金2024ではECサイトの構築支援が対象外になっています。
とはいえ、ECサイトに利用できる補助金は他にもあるので、事前に申請条件を確認することが大切です。
IT導入補助金を検討される方は、2024の要件から補助対象者かどうか確認しましょう。