小規模事業者の皆様、事業の持続的発展を支援する「小規模事業者持続化補助金」をご存知でしょうか。
補助金を利用することで、販路拡大や業務効率化などの取り組みに対して補助金をもらうことが可能です。
しかし、申請には手間がかかるため、「採択される可能性」について気になる方も多いでしょう。
そこで本記事では、小規模事業者持続化補助金の採択率の推移や傾向を詳しく解説し、業種別の具体的な採択事例もご紹介します。
本記事を読むことで、補助金の採択率について理解でき、効果的な事業計画の立案や申請書の作成ができるでしょう。
採択率を上げるためのポイントや注意点も盛り込んでいますので、ぜひ最後までお読みください。
小規模事業者持続化補助金の採択率は、申請枠や回によって大きく変動し、約30%から90%の間を推移しています。
一般型・低感染リスク型ビジネス枠・コロナ特別対応型それぞれの採択率の推移を表でまとめました。
小規模事業者持続化補助金(一般型)の採択率
回数 | 申請件数 | 採択件数 | 採択率 |
第15回 | 13,336件 | 5,580件 | 41.8% |
第14回 | 13,597件 | 8,497件 | 62.5% |
第13回 | 15,308件 | 8,729件 | 57.0% |
第12回 | 13,373件 | 7,438件 | 55.6% |
第11回 | 11,030件 | 6,498件 | 58.9% |
第10回 | 9,844件 | 6,248件 | 63.5% |
第9回 | 11,467件 | 7,344件 | 64.0% |
第8回 | 11,279件 | 7,098件 | 62.9% |
第7回 | 9,339件 | 6,517件 | 69.8% |
第6回 | 9,914件 | 6,846件 | 69.1% |
第5回 | 12,738件 | 6,869件 | 53.9% |
第4回 | 16,126件 | 7,128件 | 44.2% |
第3回 | 13,642件 | 7,040件 | 51.6% |
第2回 | 19,154件 | 12,478件 | 65.1% |
第1回 | 8,044件 | 7,308件 | 90.8% |
小規模事業者持続化補助金(低感染リスク型ビジネス枠)の採択率
回数 | 申請件数 | 採択件数 | 採択率 |
第6回 | 11,721件 | 8,040件 | 68.6% |
第5回 | 6,208件 | 4,138件 | 66.6% |
第4回 | 8,243件 | 5,780件 | 70.1% |
第3回 | 8,056件 | 5,022件 | 62.3% |
第2回 | 10,205件 | 5,361件 | 52.5% |
第1回 | 7,827件 | 3,512件 | 44.8% |
小規模事業者持続化補助金(コロナ特別対応型)の採択率
回数 | 申請件数 | 採択件数 | 採択率 |
第5回 | 43,243件 | 16,498件 | 38.1% |
第4回 | 52,529件 | 15,421件 | 29.3% |
第3回 | 37,302件 | 12,664件 | 33.9% |
第2回 | 24,380件 | 19,833件 | 81.3% |
第1回 | 6,744件 | 5,503件 | 81.5% |
これらのデータから、採択率は各回の状況によって大きく変動していることがわかります。
一般型では第1回の90.8%から第15回の41.8%まで幅広く推移しています。
低感染リスク型ビジネス枠では44.8%から70.1%の間で変動し、コロナ特別対応型では29.3%から81.5%と大きな差が顕著です。
注目すべき点として、一般型の最新の第15回では採択率が41.8%と大幅に低下しており、申請競争の激化がうかがえます。
また、コロナ特別対応型では第4回と第5回で採択率が大幅に低下しており、申請の競争が激しくなっていることがわかるでしょう。
採択率は各回の状況によって大きく変動するため、申請時には最新の動向を確認し、綿密な事業計画を立てることが重要です。
小規模事業者持続化補助金の今後の公募スケジュールについて、最新情報をお伝えします。
注意:上記の第17回公募に関する情報は、過去の傾向や次にある商工会議所からの情報に基づく予測のため、正式な発表ではありません。
最新かつ正確な情報は、小規模事業者持続化補助金の公式サイトや関連機関からの公式発表をご確認ください。
公募スケジュールを踏まえた上で、次は実際の採択事例を紹介します。
事例を参考にして、より効果的な申請書作成につなげましょう。
小規模事業者持続化補助金の業種別採択事例を以下の表にまとめました。
電子予約システムやホームページなどの開発費用に加え、POSレジや労務管理システムなどの機械装置等費が多くの業種で共通して採択されているようです。
これらの投資は、販路開拓だけでなく、業務プロセスの改善や生産性向上にも貢献しています。
業種 | 開発費 | 機械装置等費 | 広報費 | 採択事例イメージ |
飲食業 | ・新メニュー開発の材料・モバイルオーダーシステム・デリバリー用予約サイト | ・自動食券機・ドリンクバー・デリバリー用バイク | ・インターネット広告掲載料・動画配信出演料・新メニュー試食品 | 顧客管理や予約管理など、至るところが手書きだった飲食店が顧客管理システムやCITシステムを導入。セルフレジも導入し、業務効率化が進む。 |
建設業 | ・ECサイト・オンライン予約システム・M&Aプラットフォーム | ・POSレジ・撮影用ドローン・3Dプリンター | ・チラシ作成・広告用動画撮影・ホームページニューアル | 下請け施工会社が個人宅のリフォーム営業を開始。リフォーム事例や施工の強みなどを記載した説明用資料を作成することにより受注数に貢献。 |
美容業 | ・アクセス分析ツール・オンライン商談ツール・カウンセリングシステム | ・自動洗髪機・移動美容室車両・高性能ドライヤー | ・チラシ作成・広告用動画撮影・ホームページニューアル | ネイルサロンがセルフ脱毛器を導入。ネイルはそのまま継続しつつもセルフ脱毛の顧客層の集客に貢献。 |
【参考】中小企業庁 ミラサポplus 中小企業向け補助金・総合支援サイト 支援事例を探す(事例ナビ)
【参考】商工会議所地区 小規模事業者持続化補助金 <一般型>第8回~第13回受付締切回用 採択者一覧
【参考】全国商工会連合会 令和2年度第3次補正予算 小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>
この採択事例集から、小規模事業者持続化補助金が多くの事業者のデジタル化と業務効率化を後押ししていることがわかります。
補助金申請を検討する際は、これらの事例を参考にしつつ、自社の特性と市場ニーズを踏まえた事業計画の立案が重要です。
デジタル化や効率化や新規顧客層の開拓・既存サービスの価値向上など、多角的な視点で事業改善を考えると採択の可能性が高まるでしょう。
小規模事業者持続化補助金は、多くの事業者に事業改善や成長の機会を提供している制度です。
採択率の推移や業種別の採択事例から、デジタル化・業務効率化・顧客サービス向上がポイントとなるでしょう。
申請の際は、自社の強みを活かしつつ、市場のニーズに合わせた独自の事業計画を立案することが採択への近道となります。
また、最新の公募スケジュールを常に確認して準備を進めることが重要です。
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