2024年、日本でもサイバー攻撃は巧妙化し、企業の存続を脅かすレベルにまで達しています。
特に人手や資金が限られる中小企業にとって、セキュリティ対策は大きな課題です。
そんな中小企業の救いの手となるのが、経済産業省が提供する「IT導入補助金 セキュリティ推進枠」です。
2024年最新版では、より多くの企業が利用しやすいよう、補助金の対象や申請手続きが改善されました。
本記事では、2024年版「IT導入補助金セキュリティ推進枠」の詳細な内容と利用方法を徹底解説します。
具体的な申請方法や対象となるセキュリティ対策、補助金の額や申請条件など、詳しく解説していきます。
あなたの企業のセキュリティを強化し、サイバー攻撃から会社を守るための対策を確認しましょう。
IT導入補助金2024におけるセキュリティ支援枠は、中小企業がサイバーセキュリティを向上させるためにITツールの費用を一部支援するためのものです。
情報処理推進機構(IPA)が発表した「サイバーセキュリティ支援サービスリスト」に記載されるITツールの購入や利用料が補助の対象です。
補助の範囲は、5万円〜100万円まで。
補助率は経費の半分です。
対象経費には、サービスの使用料(2年間まで)が含まれます。
【出典】IT導入補助金2024
補助対象者となるのは、特定の要件を満たす中小企業や小規模事業者です。
対象外者についても、詳細な基準が記されています。
それぞれ解説します。
補助対象者は「中小企業や小規模事業者」などです。
基準や対象事業者の種類については、公式資料をご参照ください。【参考】IT導入補助金2024
補助対象外となる方は以下の通りです。
これらの事業者は、IT導入補助金2024のセキュリティ推進枠の補助対象外となります。
【参考】IT導入補助金2024
申請の要件は以下の通りです。
(ア)日本で事業をしている法人または個人であること
(イ)最低賃金が法で決められた額以上であること
(ウ)gBizIDプライムの保有
(エ)”SECURITY ACTION”の宣言と申請情報の一部共有に同意すること
(オ)必要な情報と資料を提出すること
(カ)1人1つの携帯電話番号を登録
(キ)他の補助金と重複しない事業を行う
(ク)3年間の事業計画を策定し、実行すること
(ケ)IT導入支援事業者と協議し、生産性向上に関する情報を提供すること
(コ)提出した情報が国や中小機構に報告されることに同意する
(サ)事例調査への協力
(シ)申請マイページの適切な使用と管理
(ス)訴訟や法令遵守に問題がないこと
(セ)不正行為をおこなっていないこと
(ソ)事務局や中小機構の立入調査への協力
(タ)”2-2-2 申請の対象外となる事業者”に記載されていないこと
(チ)提供した情報が政策立案や経営支援のために利用されることに同意すること
【参考】IT導入補助金2024
具体的な支援内容としては、サービス利用料の1/2以内で、最大100万円が補助されます。
補助対象経費とITツールの要件について説明します。
IT導入支援事業者経由でITツール導入費用を最大2年間補助します。
補助対象となるITツールは、IPA「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に掲載されています。
2024年2月16日より申請受付を開始し、詳細スケジュールは本事業のホームページで順次公開されます。
IT導入補助金のセキュリティ推進枠申請までの流れは、7つのステップからなります。
それぞれのステップを詳しく説明します。【参考】IT導入補助金2024
IT導入補助金は、適切なITツールと支援事業者を選び、gBizIDプライムとSECURITY ACTION宣言を通じて、業務効率化とセキュリティ強化を実現します。
申請の過程には複数のステップがあります。適切な行動に繋げるために全体的な流れを簡潔に振り返ります。
【参考】IT導入補助金2024
IT導入補助金の交付申請の手順は、IT導入支援事業者と協力して行うことが前提です。
まず、申請者はIT導入支援事業者と商談をして、必要な事業計画を作成します。
次に、IT導入支援事業者から『申請マイページ』への招待を受け取り、そこで代表者氏名などの基本情報を入力します。
その後、同ページ上で必要な書類のアップロードと入力を完了し、IT導入支援事業者がITツール情報と事業計画値を入力します。
最終的に、『申請マイページ』で全ての入力内容を確認し、宣誓を行った後に事務局に申請書類を提出します。
申請手続きが完了すると、事務局で審査が行われます。
【関連記事】2024年/令和6年 IT導入補助金とは?対象や申請方法をわかりやすく徹底解説
必要書類は以下の通りです。
【法人の場合】
【個人事業主の場合】
運転免許証(有効期限内)、運転経歴証明書、または住民票(発行から3ヶ月以内)
所得税の納税証明書
税務署が受領した直近分の確定申告書の控え
【参考】IT導入補助金2024
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以下の表は、法人と個人事業主がIT導入補助金の申請に際して提出が必要な書類をまとめたものです。
この表により、書類の種類ごとに法人と個人事業主で必要な書類が一目でわかります。
書類の種類 | 法人の場合 | 個人事業主の場合 |
実在証明書・履歴事項全部証明書 | 発行から3ヶ月以内のもの | – |
事業実態確認書類 | 必要 | – |
法人税の納税証明書 | 直近分の「その1」若しくは「その2」 | – |
本人確認書類 | – | 運転免許証、運転経歴証明書、住民票(発行から3ヶ月以内) |
所得税の納税証明書 | – | 直近分の「その1」若しくは「その2」 |
確定申告書の控え | – | 直近分の控え |
【参考】IT導入補助金2024
IT導入補助金2024のセキュリティ推進枠は、セキュリティ強化が財政的に厳しい中小企業にとって大きな支援となります。
この補助金により、中小企業は経済的サポートを受けながら、より強固なセキュリティ対策を実施することができます。
今回の補助金は、大企業ばかりではなく、多くの中小企業がサイバーセキュリティの強化を検討する絶好の機会となるでしょう。